FAXサービスとFAX機等の機能の違いは?

クラウドFAX送信
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皆さんこんにちは。

メッセージの伝達手段として古くからあるFAXですが、現在FAXの送り方、受け方はいろいろな方法があります。一般的には「FAX機(複合機)」、「FAXソフト」、「FAXサーバー」、「FAXサービス」が挙げられます。

ここでは、自前で用意する「FAX機等」(複合機、FAXソフト、FAXサーバー等)、そして、サービスとして利用する「FAXサービス」という括りで2つに大別し、機能面の特徴・違いによる留意点等をご紹介します。

FAXサービスの導入の仕方や、メリット・デメリットについては別のブログで触れていますので、よろしければ是非そちらもご参照ください。

FAXサービスとFAX機等の大まかな違い

FAX機等を自前で用意する場合は、導入した機器、またはソフトの仕様の範囲で自由に設定を変えることができます。一方、FAXサービスでの利用は各サービスプロバイダーの仕様の範囲で機能を選択する形となります。一般的にFAXサービスはサービスプラットフォームを多数のお客様が共用するため、汎用的な仕様の範囲になっていることが多いですが、通常運用では十分なものとなっています。

FAXサービスとFAX機等の機能について(FAX送信編)

FAX送信における一般的な機能で特徴的なものをご紹介します。(機会があれば別途FAX受信編も投稿したいと思います。)

クラウドFAX送信サービスの送信方法
お客様のご利用環境や用途にあわせてクラウドFAX送信環境を構築できるよう、接続方式としてメール/SOAP/FTPの3つのインターフェイスをご用意しています。

・リトライ機能

FAXは必ずしも通信成功するとは限らない手段となります。送信先が話中であったり、回線ノイズで通信が切れてしまったり、、等。FAXサービスもFAX機等もリトライ機能があり、いずれもリトライの回数、リトライ間隔が選べます。

複数枚のFAXが送信途中で失敗してしまった場合、リトライで再送をするのですが、その再送時に「1枚目から再送する」または「途中から再送する」という違いが、各FAXサービス会社やFAX機等でも仕様がバラバラだったります。

「1枚目から再送する」場合は、最初に途中まで出力されたFAXが重複して出力されます。一方で「途中から再送する」場合は、その途中の区切れ目の出力が本当に正常出力されたのかどうかという疑念が残ります。

トランザクトのFAXサービスでは前者の「1枚目から再送する」を採用しています。これはFAX送信データが部分的に欠け落ちてしまう可能性があるなら、一部重複してでも送信した方がよいというFAXネットワークの設計思想から来ています。

・発信者番号/発信者情報

「発信者番号」は、FAX送信時の送信元の番号を指します。「発信者情報」とはFAX送信時に宛先に通知する情報です。似たような言葉で説明も似通っていますが、「発信者情報」は送信側が任意で指定できるものであくまで表示上の情報となり、FAX番号であったり、カタカナやアルファベットを使ったりできるものです。これらの情報は非通知等にしていなければFAX送信時に宛先側に通知される情報となります。

昨今ではFAX受信側が送信側のこれらの情報を見て、受信FAXの振り分けを行ったり、送信元番号のホワイトリストを作ってそのリスト以外の送信元番号をスパムFAX対策としてブロックするということをされている受信者もいます。

ここで注意する点としては、自前で環境を用意するFAX機等は「発信者番号」は自社ものになりますが、FAXサービスを利用する場合は、その番号がFAXサービス会社のものになってしまう点です。FAXサービスをご利用になる場合は、「発信者情報」にて送信者を特定できる情報(例 自社FAX番号)を設定することにより受信側の制限をほぼ回避することが可能となります。FAXサービスではこの「発信者情報」を任意で指定できない会社もありますが、トランザクトのFAXサービスではお客様の任意の値を指定することができます。

・同一番号への複数同時送信

同一番号へ別々のFAXジョブを複数同時に送信する要件がある場合です。FAX機等では、ものによっては「列信機能」という機能で複数ジョブをまとめて1つにして送信することができます。

FAXサービスでは基本的別々のジョブとして受付をすると、別々にFAX送信をしようとします。宛先が一つに対して複数ジョブを同時送信してしまうと、それらのジョブが競合してしまい話中による送信エラーが出てしまいます。

同一番号への複数同時送信の要件がある場合は、FAXサービス側で同一番号宛の複数ジョブをちゃんと順番待ちにする機能があるかどうかぜひご確認ください。(トランザクトのFAXサービスは順番待ち機能がちゃんとあります。)

FAXサービスとFAX機等の機能以外の違いは?

この記事では自前で用意する「FAX機等」とサービスとして利用する「FAXサービス」で分けましたが、いずれもFAX送信をする際は、FAX専用機器を用いた通信を行います。FAX通信部分で発生するFAX受信側に起因するエラー等は何で送信しても基本的には同じなります。

FAX送信への影響を与える機器以外の要素として、送信側・受信側の使用する回線の種類(IP、アナログ等)や、PBX(構内交換機)の経由有無も関係してきます。FAXサービスをご利用いただければ、少なくとも送信側のこれらの要素の管理やトラブルシューティングが不要となる点は大きいメリットかと思います。

まとめ

本記事はFAXに関して少し細かい部分の説明となりましたが、FAXサービスを導入頂くお客様とのやり取りで、記事に挙げた内容がお客様は最初あまり留意していなかったが、実は案外重要なポイントだった!ということが多かったので記事にさせていただきました。

本記事で言う「FAX機等」から「FAXサービス」への移行をご検討いただけるようでしたら、下記の資料ダウンロード・お問合せに加えて本記事もぜひ参考にしていただければと思います。