クラウドFAX送信のTransFaxと販売管理業務を効率化するB-Prosperで「働き方改革」を実現
機械器具の専門商社オノマシンでは、業務効率の向上による「時短」を目指して販売管理システムの刷新を決断。ITに慣れていない社員でも使いやすいさくらケーシーエスのWeb版販売管理システム「B-Prosper for 資材卸業」を導入した。また、B-Prosper for 資材卸業の標準機能として採用されている「TransFax」のクラウドFAX送信サービスにより、FAX送信自動化も実現。B-Prosper for 資材卸業とTransFaxの相乗効果で、全社員が効率的、かつ意欲的に仕事に取り組めるよう「働き方改革」を推進している。
B-Prosper導入3つのポイント
- 業務に慣れていない若手社員でも容易に使える
- サーバーライセンスのため追加コスト不要
- OSに依存しないため長く使い続けられる
TransFax「クラウドFAX送信サービス」導入3つのポイント
- クラウドFAXを利用した自動送信で手間を削減
- 繁忙期の大量FAX送信時も回線の心配不要
- B-Prosperの標準機能なので開発不要
社員の時短、負担削減のため 販売管理システムの刷新を決断
1926年に創業し90年以上の社歴を持つオノマシンは、作業工具や電動工具、切削工具をはじめとして、管工・電設資材、建設土木機械、荷役運搬器具、油圧・空圧機器、環境機器、さらには独自ブランドのオリジナル商品も販売する一般機械器具の専門商社だ。取扱商品の種類は30万点以上、仕入先は数百社、販売先は数千社にも及び、どんな商品でも調達できるルートを持つなど、「オノマシンなら何でも揃う」と評されるほどの存在である。
取引先企業との長期的な信頼関係構築や顧客満足度の向上を何よりも重要視してきた同社のビジネスを支えているのが、長年の現場力とノウハウだ。だが、オフコンからPCサーバー用にリプレースして30年来活用し続けてきたシステムが、業務のボトルネックとなっていた。
営業企画部CA・OPプランニング次長の田村裕一氏は、「当社はお客様の多くが中小企業のため、ご注文をお受けする場合の手段の多くは電話やFAXです。旧システムでは商品名で商品コードが検索できる機能がなく、営業担当者は冊子の在庫品価格表から商品コードを探し出し、それを紙の伝票に転記してオペレーターに渡し、オペレーターがシステムに入力するという方法をとっていました。しかし、注文全体の6~7割を占める取り寄せ品や直送品の場合は仕入先への発注が必要で、過去実績のない商品は新たに雑コード扱いで登録しなければならず、その受発注処理業務が毎日の残業につながっていました」
特に、若手社員は商品に慣れていないため、先輩社員がフォローしても時間がかかり、大きな負担となっていた。
「旧システムの刷新を決断した最大の目的は業務効率の向上による『時短』です。若い社員も積極的に活用してもらえるような使いやすいシステムへの更新を目指しました」と田村氏は経緯を説明する。
クラウド型サーバーで初期投資を抑え サーバーライセンスのため追加コストも不要
2014年5月に新販売管理システムの製品選定を開始。その条件は主に3つあった。1つ目はITに慣れていない社員でも使いやすいシステムであること。2つ目は初期投資が抑えられコストパフォーマンスが高いこと。そして3つ目はビジネス状況や組織の変化に対応できる拡張性や発展性の高いシステムであることだった。
複数の販売管理システムを比較検討する中で、最も条件に合ったのが、さくらケーシーエスのWeb版販売管理システム「B-Prosper for 資材卸業」だった。オノマシンの業種の商習慣に最適化された業種テンプレートが用意され、Webベースのためユーザーインターフェースも馴染みやすかった。また、クラウド型サーバーの導入形態を選択できるため初期コストを抑えられるとともに、契約形態がサーバーライセンスのため、社員全員が利用でき、将来的にユーザー数が増加しても追加料金が発生しない点が魅力的だった。また、WindowsOSやサーバーOSに影響しないJavaで開発されており、ハードウェアを更新してもB-Prosper自体はバージョン更新することなく長く柔軟に使い続けられることも好感した。
若手社員でも容易に商品検索ができ売れ筋商品の把握にも活用
同社では、2016年9月にB-Prosperの導入を決定。さくらケーシーエスでは、導入前のFit&Gap分析を行い、慎重に設計・開発テストを繰り返して、確実に業務に適用できることを確認した上でインプリメント作業を実施し、運用テストも実施して本稼働に備えた。
一方、運用テストと同時に行われたのが、オノマシン社員への十分な説明とマイグレーションへの理解促進だった。田村氏は、「30年来行われてきた業務のやり方がB-Prosperの導入を機に大きく変化するため、他の担当者と手分けしながら2カ月をかけて国内19カ所の支社・営業所をまわり、現場のユーザーにも抵抗なく使ってもらえるよう説明会を開催しました」と当時を振り返る。
主力メーカーの商品については100%マスター登録が完了し、2017年3月に本稼働を開始した。見積りから受発注、出荷・入荷、売上、請求・支払、在庫管理、入金・出金、実績管理まで一貫して処理できるようになったほか、営業所ごとに商品の流通形態(在庫品、取り寄せ品、直送品)や仕入先をマスター化したことで、受注時には商品コードと数量を入力するだけで流通形態や仕入先の自動判別が可能になり、煩雑だった受注後の商品手配作業が大幅に効率化された。
また、複数のキーワードで複数の商品検索が可能になり、商品知識が少ない若手社員でも在庫品や過去受注履歴のある商品を容易に把握できるようになるとともに、顧客別、仕入先別、拠点別、商品ランク別に契約単価や掛率指定ができるため、複雑な単価設定も容易になった。
「従来、取り寄せ品に関しては雑コードで処理していたため、どのメーカーのどんな商品が売れているのか把握できませんでした。今後売れ筋商品が把握できるようになれば、取り寄せ品としてではなく在庫品として扱うことで、短納期や利益率の向上にもつながるようになります」と田村氏は期待する。
B-Prosperに入力するだけで自動FAX送信 繁忙期でも回線の心配不要
さらに、今回のB-Prosper導入による大きなメリットの一つがFAX機能の強化だ。B-Prosperでは標準機能として、トランザクトのクラウド型FAXサービス「TransFax」が採用されており、FAX送信の自動化を実現している。従来は、電話で受注した場合にFAXで納期回答をする、取り寄せ品や直送品は発注書に転記して仕入先にFAX送信するといった具合に、手作業でFAX送信しなければならなかった。
B-Prosper導入後は、顧客から電話やFAXで受注した後、端末から受注入力をすれば、在庫品は自動的に倉庫に出荷指示が行われ、取り寄せ品や直送品は自動で仕入先にFAX送信されるようになった。
「以前は、繁忙期になると大量のFAX送信が行われるため、送信待ちの処理が蓄積して仕入先へのFAX注文書が遅れたり、回線が埋まってお客様からの注文書が受信できなかったりするケースも発生していましたが、TransFaxだと回線数を気にすることなく今はそうした心配もなくなり、心理的な負担も大きく解消されました」と田村氏は高く評価する。
オノマシンでは今後、B-Prosperを利用してWebからの受注も可能にする計画もある。また、商品の在庫比率の拡大に伴い物流センターにおける物流管理機能もB-Prosper上で強化したいと考えている。
「社員がB-Prosperに慣れてくれば、当初の目的であった残業時間削減にもつながってくると考えています。ベテラン社員は不要な作業から開放されて攻めの業務に専念できますし、若手社員もいち早く業務に慣れることができます。B-ProsperとTransFaxの相乗効果で全社員が意欲的に仕事に取り組む『働き方改革』を実現できます」と田村氏は期待する。
Web版販売管理システム「B-Prosper for 資材卸業」についてはこちらをご覧ください。