FAXサービスがトータル・エクスペリエンスに貢献できる?

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みなさんは「トータル・エクスペリエンス」という言葉をご存じでしょうか?

ガートナージャパン(株)が「2022年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」として挙げたキーワードの1つであり、IT業界のトレンドとして近年注目を浴びているキーワードです。

ガートナージャパンが上記のトップ・トレンドを提示した際に、「トータル・エクスペリエンス」についてはプレスリリースにて、下記のように言及しています。

”TX(トータル・エクスペリエンス)は、カスタマー・エクスペリエンス (CX)、従業員エクスペリエンス (EX)、ユーザー・エクスペリエンス (UX)、マルチエクスペリエンス (MX) の各分野を融合するビジネス戦略です。TXの目的は、顧客や従業員の信頼、満足、ロイヤリティ、アドボカシ (推奨) を高めることです。”

出典:Gartner、2022年の戦略的テクノロジのトップ・トレンドを発表https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20211117

各分野を融合させる、とありますが、CX、EX、UX、MXがどのような分野なのか

FAXサービスとどのように関わり合いがあるのか紐解いてみましょう。

カスタマー・エクスペリエンスとは?

CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは日本語に訳すと顧客体験になります。具体的にどのような体験のことを指しているかというと、顧客が商品/サービスの購入や利用に関わる体験を指しており、その体験に価値を提供するというものです。

例えば、カフェでお茶をすることを想像してみてください。この場合の購入や利用に関わる体験というと、お店に訪問⇒レジもしくは席で商品を注文し⇒店内でケーキやコーヒーを楽しむという体験/行動があります。

カフェと一口にいっても、駅前のコーヒーショップチェーンからSNSで流行りのお店と幅広いです。お店の内装やBGM、注文や会計のスムーズさ、提供される商品やそれに付随したお皿やカップの趣向も異なるでしょう。

カスタマー・エクスペリエンスは顧客が商品・サービスを通じてどのような体験や効果、満足感を感じたかという部分に着目しています。カスタマー・エクスペリエンスが向上することで、他社との差別化に繋がり、自社を魅力的に顧客/ユーザーへアピールすることができます。

従業員エクスペリエンス とは?

次に従業員エクスペリエンス(Employee Experience)ですが、こちらも先ほどと同様に日本語に訳すと「従業員体験」という言葉になります。

従業員エクスペリエンス(EX)の場合は、従業員が所属する会社・組織での体験。ここでの体験は、仕事に対する満足度やキャリア、福利厚生といった幅広い意味を含みます。

従業員エクスペリエンスを向上させることで、生産性の向上や従業員の定着率やキャリア形成につながり企業の成長を促すことに繋がります。

ユーザー・エクスペリエンスとは?

ユーザー・エクスペリエンス(UX)は日本語に訳すと「ユーザー体験」になります。

CXと似ている点が多いですが、大きな違いはユーザー・エクスペリエンスの場合、瞬間的な体験。一方のCXは商品/サービスの購入前~購入後までのプロセス全体を指しています。

ユーザー・エクスペリエンスの連なりがCXだという風に考えると分かりやすいかもしれません。

 

マルチエクスペリエンスとは?

マルチエクスペリエンス(MX)は他の3つと比べて少し「体験」の色が変わってきます。

マルチエクスペリエンスが指す体験とはVR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)による現実では体験できない知覚体験のことを指しています。

例えば、サイトやアプリから、スマートフォンへのアクセスを許可すると、試したいリップやチークなどの色が、インカメラに映る自分の顔に投影され試供したイメージを体験できるサービスがあったりします。こういった体験がマルチエクスペリエンスと呼びます。

 

結局トータル・エクスペリエンスってなんのこと?

まとめますと、トータル・エクスペリエンスとは顧客・ユーザー・従業員の体験を通して顧信頼や満足度、ロイヤリティの向上に繋がるビジネス戦略ということです。

トータル・エクスペリエンスに注目が集まるようになったのはちょうどここ数年、新型コロナが世界的に流行し始めたタイミングです。

コロナ渦によって顧客(消費者)としても従業員としても、私達の生活は大きく変わりました。

生活が変わったことで、今まで当たり前だったことに疑問を抱いたり、不自由に感じたりすることもあるのではないでしょうか。そういった「体験」が私たちにより、商品/サービスに対して求める価値への考え方を変化させ、物質的な部分だけではない「体験」という部分に価値を求めるようになったのではないかと思います。

FAXサービスがトータル・エクスペリエンスの実現に役立つの?

FAXサービスを使い、業務の課題解決や自動化を実現することで生産性の向上に繋がり、その分他のクリエイティブな業務に従業員のリソースを使うことができ、従業員の満足度を上げることができます。ペーパーレスになり、システム連携が容易になることで従業員の働く上での満足度の向上に繋がります。従業員エクスペリエンスの向上にFAXサービスが一役買えるということです。

また従業員の視点ではなく、顧客視点でFAXサービスカスタマー・エクスペリエンスに貢献しているケースもあります。

例えば、薬局で処方箋を受け付けるサービス。

利用者が処方箋の写真を撮り、アプリにアップロードすることで薬局に予め処方箋の情報をFAXで届けます。紙のFAXが到着することで、薬剤師さんは処方箋がきたことに視覚的に気づくことができ、お薬を処方してくれます。利用者が薬局に到着する頃には待ち時間なくスムーズに薬を受け取ることができるという仕組みです。

このようにFAXサービスは使っていただくシーンによって各エクスペリエンスの向上に貢献することができます。

クラウドFAX送信サービスの特長
TransFaxは、企業の基幹業務に特化したクラウド型のインターネットFAXサービスです。導入コスト・運用コストを抑え、さらに運用が手離れすることにより見えないコストも軽減されます。帳票ソフトや基幹システムと連携させることで、⼤量の帳票データを効率よくFAX送信することが可能です。

FAXは一昔前の連絡・取引手段というイメージを持たれる方も多いかと思いますが、実際にビジネスの場ではまだまだFAXは求められています。また、上述の例のように業務や利用されるシーンによっては「むしろデジタルではなく、紙のFAXだからこそ助かる」というケースもあります。

どんな技術・サービスも用途次第なのだと思います。場合によっては一度に全てを実現するのは難しいこともあるかもしれませんが、まずは「こんなことを実現したい」「こういうことで困っている」と声にしてご相談いただければと思います。