FAXサービスを活用した卸売業界におけるDX推進

業界

現在、多くの企業がIT/IoT/クラウドの活用で業務効率化に取り組んでおり、様々な業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されております。

特に卸売業は、まだまだペーパー/FAXの世界でFAX業務が切り離せない業界となっています。実際、弊社お客様でも近年社内業務のデジタル化に最も積極的に取り組まれているのが卸売業界であると実感しています。

本投稿では卸売業の現状課題やDX化に向けたFAXサービス活用をテーマに解説します。

クラウドFAX送信サービスの特長
TransFaxは、企業の基幹業務に特化したクラウド型のインターネットFAXサービスです。導入コスト・運用コストを抑え、さらに運用が手離れすることにより見えないコストも軽減されます。帳票ソフトや基幹システムと連携させることで、⼤量の帳票データを効率よくFAX送信することが可能です。

卸売業界の現状について

一般的に「卸売業」とはどのような仕事でしょう? 卸売業は、生産者やメーカーから商品を仕入れて小売業者にその商品を販売することが仕事です。今回は弊社お客様の業種の中でも比率が非常に高い「食品卸売業界」にフォーカスしてお話をします。

現在全国の中央卸売市場における卸売業者数は全体で159(うち青果68、水産物55、食肉10、花き18、その他8)となります。そして、東京都内には11ヵ所の東京中央卸売市場が存在します。その中の水産卸売市場として、一番有名なのが2018年に築地から移転した「豊洲市場」が挙げられます。

豊洲市場などに代表される「水産卸売業界」の現状ですが、水産庁が発行する「水産白書」によると、魚介類の国内消費量は1980年代からほぼ半減しており、国内生産量については80年代から3分の1まで減少しています。魚介類の国内需要の減少が続く一方、世界全体では拡大傾向にあります。

その反面で国内の冷凍食品などの加工食品の需要については底堅く推移しています。2020年より新型コロナウィルス感染症による巣ごもり需要で個人向けの冷凍食品の販売は増加していますが、業務用魚介類の需要は国内外で急激に減少しました。現在その状況は回復しつつありますが、まだコロナ前の水準までに戻るにはもう少し時間がかかると言われております。

次に「食肉卸売業界」の状況ですが、国内の食肉需要は堅調に推移していますが、同じくコロナ禍で外食需要は激減し、巣ごもり重要で家庭用が伸びても依然として補えない状況にあります。

また2020年に6月には「改正卸売市場法」が施行されました。大きな変更点として以下の4つが挙げられます。

1:第三者への販売禁止の廃止

2:直荷引き禁止の廃止

3:商物一致の廃止

4:中央卸売市場を民間業者も開設可能

4つ目についてですが、これまで中央卸売市場の開設は、都道府県や人口20万人以上の都市の自治体のみだったのが、法改正で規制が緩和され、一般の法人であっても認定基準と要件を満たせば中央卸売市場を開設できることが可能となりました。

このような背景から今後は各社の戦略が重要となり、業界全体での再編の動きが活発化してゆく事が予想されます。

卸売業界の抱える課題とは?

新型コロナウィルス感染拡大と度重なる緊急事態宣言による影響は飲食店の話題が取り挙げられますが、食品等の卸売業界へも大きな影響を与えています。

食品卸売業界の現場では急激な需要の変化にどう柔軟に対応するかと安定した供給の維持が課題です。

またコロナや災害があっても「持続的な物流機能の実現」は卸売業のサプライチェーンでも経営課題のテーマとなります。

そして物流業務においては、働き方改革関連法によってトラックドライバーに対する年間の時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する「物流の2024年問題」に対応する必要があります。

そのことから、荷待ち時間が長くなりやすい食品物流業務は「労働時間の削減」が課題になると想定されています。

そもそも卸売業界の現場においては、複数の業務が手作業で行われていることが多く、その業務のための人件費と時間は膨大な量となっており業務効率化が不可欠です。

FAXサービスを活用した卸売業務のDX化に向けた取り組み

全国の卸売市場などでの対面の「競り」に関わる業務では、紙やFAXの世界となっておりアナログ文化が根強く残っています。

しかしながら、コロナ禍をきっかけに卸売業界全体ではデジタル化による業務フロー改善の動きが加速しており、それはアナログ作業で行われている「出荷から買い付けまでの取引きのペーパーレス化」などが挙げられます。

このような業務のペーパーレス化に取り組む際は、「荷受け販売業務」の基幹システムをFAXサービスと連携させ、FAX送信業務を自動化させることが有効な手段となります。取引先のニーズを切り捨てて強引にFAXでの取引きを止め、新たな仕組みを取引先に強要させることは円滑な企業間取引とは言えません

またFAXを受信して一度紙に出している業務については、AI-OCRやRPA(Robotic Process Automation)をFAXサービスと連携させることで、大部分の業務フローについての自動化が実現できます。そしてペーパーレス化に伴う紙の帳票類を電子データ保管することによって、コロナ禍ではバックオフィス業務の担当者は三密を避け在宅で業務を実現することが可能です。

クラウドFAX受信サービスの特長
クラウドFAX受信サービスは、基幹業務に特化した機能を取り揃えています。クラウドFAXなので、FAXサーバやモデムを導入することなく、1番号の契約で、時間あたり数千枚のFAXを受信できる環境を導入できます。FAX文書は電子データでセキュアに取得し、災害・計画停電時もFAXの受付けを継続させロケーションフリーな運用環境を...

卸売業務のDX化でFAXサービスを選択する理由とは?

卸売業界では切り離せないFAX業務において、DX化を進める上でFAXサービスを選択する際にFAX機、FAXサーバと比較し、そのメリットを挙げてゆきます。

1つ目は「ロケーションフリーな業務環境」です。オフィス内の複合機FAXは転送機能もあり非常に多機能であるといえますが、コロナ渦の影響でオフィス面積の縮小化が進み、事務所や拠点統合のケースが増加しているの為、複合機の台数は減少傾向にあります。社員のテレワーク時に、ビル内の計画停電、ましてや災害時のBCP対策を考慮すると複合機FAXは最適な選択ではないと言えます。また多くの企業において基幹システム自体のクラウド環境移行が進んでいる現在、FAXサーバはクラウド環境での運用が困難となり、こちらは選択から除外されてしまいます。テレワークが浸透している今、「安全にどこでも業務が行える環境の確保」はFAXサービスの選択により可能となり、今後の働き方の変化にも対応できます。

2つ目は「ピーク時を想定した回線リソースのキャパシティ」です。オフィス内の複合機FAXは多くの回線は搭載できません。その為に繁忙時期やピーク時間帯には送信先への通信の待ち時間や、話中で注文を受けられないという状況が起こり得ます。その点、FAXサーバは大量の回線を保有できますがピークを想定した回線配備に高額な維持コストが発生します。弊社FAXサービスは1つの契約で大量送信や同時着信が可能となり、1時間以内に1万件のFAX送信処理にも対応します。FAX業務において、十分な回線リソースが確保できないことは、ビジネスの機会損失に繋がるので非常に重要なポイントです。

3つ目は「他サービス連携などの拡張性」です。業務のペーパーレス化を進める上で、文書管理、そしてAI-OCRとの連携は必要不可欠となっています。その際に重要視されるのが、文字の読み取り精度となります。OCRエンジンに精度が高くとも、一度複合機で紙を出力後にスキャンした電子データは画像劣化が起こります。FAXサービスは一度紙に出さずPDFに変換されるために画像劣化を防ぎ、AI-OCRの読み取り精度が大幅に向上します。

まとめ

「卸売業界のDX化を推進させる」4つのポイント

1.取引先のニーズを切り捨てるのではなく残すことが円滑な企業間取引には重要

2.安全にどこでも業務が行えるロケーションフリーな環境の確保

3.リソース不足の出荷/買い付け業務を行うことはビジネスの機会損失に繋がる

4.AI-OCRの組合わせとFAX紙のスキャンでは導入効果は得られない

 

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