基幹システムに統合されたクラウドFAX環境を構築
約6時間を要していたFAX送信業務を10分程度に省力化

株式会社マルハニチロ物流

低温物流事業を展開するマルハニチロ物流は月末月初に生じる取引先への大量のFAX送信業務の課題をトランザクトのクラウドFAXサービス「TransFax」で解消しました。 基幹システム移行に合わせて、同システムとシームレスに統合された画面でFAX送信と送信ステータス管理ができるようになったことで、既存のシステムの使い勝手を変えずに安定したクラウドFAX送信を実現しました。

TransFax 導入5つのポイント

  • 基幹システムに統合された形でFAX送信や結果確認が可能なクラウドFAX利用環境を実現
  • 6時間程かけて行っていたFAX送信作業が数分で完了するようになり、情報システム部門の負担削減の他、取引先への早期到着を実現
  • FAX環境をクラウド化したことで、FAX送信の専用機器や回線の契約およびそれらの運用管理が不要に
  • Microsoft 365(Outlook)とGmailの2系統でFAX送信のステータスを受信する冗長構成を構築することで安定性を強化
  • 企業プロフィール拠点別にFAX送信コストを可視化できるようになったことで使用料に応じた適切なコスト配分が可能に

FAX回線に限界があり送信作業に膨大な時間を要していた

マルハニチロ物流は、マルハニチログループの一員として全国31の拠点を擁し、冷蔵保管・輸配送・通関の事業を柱に低温物流事業を展開する企業だ。最近では、川崎市の東扇島物流基地内に位置する川崎第一物流センターを増設して業務効率化を支援する自動倉庫の仕組みを構築し、人材不足解消に向けた取り組みも進めている。

同社が基幹システムの運営を行う中でひとつのネックとなっていた点が、取引先へのFAX送信である。同社ではデータセンター上にFAX送信のための基盤を構築し、顧客への請求書や報告書、さらに出荷指示書などの送付で月間数万枚のFAX送信業務を行っていたが、そこには多くの時間が取られていた。

「月末月初は特にFAX送信処理が集中し、回線が混雑して送信失敗してしまうことがあります。送信間隔を調整しながら作業を行っていました」と、同社システム部部長の安藤哲朗氏は当時の状況を振り返る。

具体的に、混雑を避けるためにはある程度の件数の送信作業を開始し、数分後待機して送信状況を確認した後、次の送信作業を開始するという非効率な運用を繰り返さなければならず、月初の請求書送信作業はシステム部員が行っていた。さらに、出荷指示については、確実に送信することが求められていた。

「出荷指示の送信が遅延することもありました。物流業界において出荷遅延は致命的な問題であり、最終的にはお客様へお届けするリードタイムが伸びてしまうことにもなります」(安藤氏)

基幹システムとの連携性を重視して「TransFax」を選択

同社はこのような課題を解消するためにFAX環境の刷新に乗り出した。メインフレーム上で構築した既存の基幹システムをMicrosoft Azure上へ移行するプロジェクトが発足しシステムベンダーであるBIPROGY株式会社と協力体制の下に開始したことから、それに合わせてFAX環境のクラウド化を決定。その際に選ばれたのがクラウドFaxサービス「TransFax」である。導入は基幹システムのAzure移行と並行して行われ、2019年4月のキックオフから約2年半後の2021年11月に本稼働を開始した。

基幹システム移行に伴い、従来使用していた帳票基盤も別の製品へと刷新したことから、そこには少なからず苦労もあったという。

「帳票基盤側で帳票レイアウトを整えてもFAX送信すると一部切れて表示されてしまうことがありましたが、トランザクト様のサポートを得ながら調整を行いました。TransFax側で情報を出力して印字する部分も考慮しつつ、縮小したときに文字が潰れないようにするなど工夫しながらFAX送信に最適化された帳票を設計しました」と安藤氏は振り返る。

TransFaxを新たなFAX送信の基盤に採用した決め手となった1つが、同社の基幹システムとの統合性である。新たにAzure上に構築した基幹システムでは、画面内にFAXのメニューが用意されており、ユーザーはそこからメール配信システム(SendGrid)を経由してTransFaxへ連携し、取引先にFAXを送信する仕組みとなっている。さらに、その送信結果のステータスも基幹システムへ連携し、担当者は確認することができる。

「利便性の観点から、日頃利用する基幹システムとFAXサービスを別システムではなく、1つのシステムでシームレスに利用できるようにしたいと考えていました。製品選定においてはより安価なものを含めて他の選択肢もありましたが、このような業務要件に適していたのがTransFaxでした」と安藤氏は語る。

またFAX送信結果を確実に取得するため、FAX送信後にTransFaxから基幹システム側に連携する送信ステータス情報はMicrosoft 365(Outlook)とGmailと複数社のメールへ送信させることで冗長構成を図っている。「これにより、片方のサービスに障害が起こった際でも通常業務を継続することができます」と安藤氏は説明する。

6時間程かかっていたFAX送信作業を劇的に短縮

 TransFaxによって、最初に紹介した情報システム部門内でのFAX送信業務は劇的に改善されたという。最も大きな変化は送信時間の短縮だ。

 「月初においては、ほぼつきっきりで行っていたFAX送信作業ですが、今では10分程で完了します。これにより情報システム部門のメンバーは他の業務を行うことができるようになりました」とシステム部課長の太田龍彌氏はその効果を語る。

 もちろん、先述した出荷指示も確実な送信を実現して、安心感を増している。「従来の仕組みであれば、一時的にトラブルが起こる可能性もありましたが、TransFaxは非常に安定して使用できています」と安藤氏は語る。なおマルハニチロ物流では、TransFaxによるFAX送信で物理的な書類を取引先に届ける仕組みを構築すると同時に、取引先がさまざまな情報をオンライン上で確認できるための独自のWebシステム「MANBO」を提供している。そこでは、請求書・報告書などの書類PDFのほか、取引の明細内容のCSVデータを取得して扱えるようにしている。

 「このMANBOのほかにも、クラウド上から請求書発行・受領ができるサービスも導入していますが、まだ紙で受け取るFAX送信のニーズが高く、その点でTransFaxが役立っています」と太田氏は語る。

FAX送信量に応じて拠点へのコスト按分が可能に

TransFax導入はコストの可視化の側面からも役立っている。従来の仕組みでは、複数のセンターが同じFAX回線を利用している関係からFAX使用料は一括請求であり、各拠点の利用度合いは送信枚数ベースでしか把握できなかった。だが、TransFaxを導入した現在では拠点ごとの利用料を可視化できるようになっている。

「これまではFAXの利用頻度が高いところも低いところも均等に費用配分していましたが、現在はそれぞれの拠点にて負担しています。利用料に応じて費用を按分できるようになったことで、ペーパーレスに取り組む拠点がコスト削減の効果メリットを適切に得られるようになり、それに伴いコスト意識も高まっています」(安藤氏)

TransFax導入後、マルハニチロ物流では安定稼働を続けており、業務改善に手応えを感じているという。また、万が一障害などの発生によりFAX送信できなかったときに備えて、トランザクトの送信結果確認ソフトウェア「FaxMasterLite」も導入している。複数の拠点で送信エラーが生じた際に、同ツールがあれば、拠点を横断した送信結果の一元的な可視化と再送信指示を実行できるようにするものだ。

「運用開始後、大きなトラブルは発生していません。仮に問題が生じたとしても、TransFaxはSaaS型のサービスなので当社側が対応するべき作業負荷はなく、我々は業務システムの対応に専念することができるようになった点は大きいと思います。これからも止まらない仕組みを目指します」と安藤氏は語り、物流業界においてFAXが担う重要な役割を認識しつつ、さらなる効率化と安定性の向上を目指している。

会社名
株株式会社マルハニチロ物流
所在地
東京都中央区豊海町4-5 豊海振興ビル6階
事業内容
マルハニチログループの低温物流事業を担う完全子会社として、通関、保管、輸配送事業を展開。東京、大阪、名古屋、福岡など主要港の港湾地区を中心に約60万トンの冷蔵倉庫を展開する。特に水産・畜産・冷凍食品などの幅広い商品を取り扱っており、「食を支える重要な社会インフラ」としての使命を担いながら持続可能な物流サービスの提供を追求している。
URL
https://www.logi.maruha-nichiro.co.jp/

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